ギャンブル依存夫との決別!わたしが”修復”を選ばなかった3つの理由

「もう絶対にやめます」

なんて言葉、何回聞いたかわからない。

「お願いだからもう行くのやめてよ」って伝えても、次の日にはもう行ってる。

こっちがいくら本気で伝えても、怒っても、泣いても、叫んでも。その場では「もうやめます」って言ってくれるのに。

次の日にはまた、なにごともなかったような顔してスロットを打ちに行く。


必死でお金をかき集めて返したはずの借金は、数か月でまたもとに戻ってた。

「次はない!次は離婚だから!!」なんて何回言ったかわからない。

でも本当は、ただやめてほしいだけ。

今回は本当にやめてくれたかもって、何回も期待して何回も裏切られた。


① 本気でやめようとしてない

何度もくり返して、さすがにおかしいだろって思った。

まだ幼かった息子を寝かしつけたあと、徹夜で調べてはじめてわかったの。

『あぁ、夫はギャンブル依存なんだ』

『だからやめられないし、借金までしてパチンコに行くんだ』


理解して、絶望して。

でも息子のために、なんとかしなきゃって必死で勉強した。

まずは自分が依存症なんだって自覚しないとはじまらないから。

毎日考えながら、いろんなやり方で少しづつ伝えていった。

途中、いろいろ事件もあってりして。ちょっと自覚しはじめたかなと思ったから、今度はカウンセリングをすすめた。

車で行ける距離のところに依存症専門の病院があるのを見つけたから。

まずは行ってみてほしい、ひとりだと不安なら一緒にいくからって説得した。

1ヵ月以上ぐずぐず悩んで、やっと行ってくれたんだけど結局だめ。


「ただ話するだけだったし、あんなの行く意味ない。」

「俺は病院に通うほどひどくない。別にじぶんでやめられる。」

「精神科ってもっとやばい人が行くところでしょ。」


あなたも相当やばいんだって、やばいって思えてないところがもうやばいんだって伝えたんだけどね。

それ以外にも、あれはどう?これはどう?こうしてみたら?どうしたらいいと思う?って。

幼稚園児でも相手してるのかと思うくらい、すこしだけ誘導しながら自分で考えてもらうきっかけ作りばっかりしてた。

全部わたしが考えて縛りつけて管理して、そうすればもう少しマシになるかもと思ったけど。

それじゃ意味がないから。


結局、本人が本気でどうにかしたいと思ってくれなきゃ意味がないわけよ。

わたしがいくら努力して勉強して行動しても、頑張らなきゃいけないのは本人だから。


でも、それも全部ムダだった。

ちょっとやる気がみえてきた時もあったはずなのに。

今ではもう開き直っちゃってる。


「俺はどうせギャンブル依存症だから」


あんなに認めたがらなかったはずの”依存症”ってことばを、都合のいいときだけ言い訳に使ってくるようになった。


そこでもう、あきらめた。

② 依存症は治らない


依存症は完治しない病気。

なぜなら、一度おぼえてしまった”快楽”を脳が忘れてくれないから。


たまにいる『わたし、○○やめました!!』みたいな人は、そもそも依存症レベルではなかったか”今は”やめられてるってだけ。

人前では明るくふるまってても、裏ではずーっと戦ってたりする。

ちょっとだけなら…なんて甘い考えじゃ引きずりこまれちゃうの。その人の意思の強さなんて関係ないの。

脳がもう一度”あの時の快楽”を得るために、あの手この手で全力で誘導してくる。


依存症ってそういう病気。


依存症は、意思の強さでなんとかできる病気じゃない。

だからこそ、やめるためには本人だけじゃなく、専門家や周りの人たちのサポートが必要不可欠なの。

でも、生まれたばかりの赤ちゃんのお世話で寝れない日がつづいてるとか、熱で寝込んだ息子を付きっきりで看病するとか。

そういう、今を乗り越えれば…みたいなことじゃないんだよね。


あの時はわたしだって、わが子のためなら乗り越えられたよ。

でも今は?今はだれのため?



わたしが生涯、こんな夫をサポートしていくの?

それって本当に、わたしがやらなきゃいけないの…?

③ 何度でもくりかえす


息子がまだ小さい時は、働けないから夫の稼ぎがないと生きていけなかった。

仕事をはじめてからは毎日、保育園からのお迎えコールにビクビクしながら働いた。

そのあと何度か仕事を変えながら、なんとか家計の足しになるように頑張った。

息子のためにお金を貯めながら、底をついてた貯金も少しづつ増えていった。

もちろん削れるところは削って、でもたまには使うところも決めて、家族みんなで楽しく暮らせるように。

わたしは、わたしができる事を頑張ってやってきたつもり。


じゃあ夫はどうか?

仕事はちゃんとしてくれてるし、給料も貯金もわたしが管理してるからなくなることはない。

昔から料理が得意で、今は夜勤じゃない日はあたりまえのように夜ごはんを作ってくれる。

赤ちゃんの頃はどうしたらいいかわからないって嘆いてた息子の相手も、今は楽しそうにしてる。

だから、小学生の息子はパパが大好き。

これだけ読んだら、世の主婦がうらやむであろうステキなパパだよね。


でも、いまだにスロットはやめられない。


数年前に半強制的にやらせた債務整理のおかげで、今はもう借金は増えてない。

でも、自分の力で返していくって約束したその返済は、もう半年くらい止まってるって知ってる。

毎月のお小遣いと返済用のバイトの稼ぎと、どっちも全部使っちゃってるよね。

はじめは毎月返してたのに返せない月がではじめて、2ヵ月3ヵ月あけちゃうようになって、ついには返せなくなった。


あきらかに悪くなってる。

今は借りられないから借りてないだけ。

また借りられるようになったら?

そしたらまた同じことを繰り返すの?

いつまで?

わたしはわたしのために生きよう


息子のせいにはしたくない。


それだけはずっと考えてたこと。

『あなたのために我慢してた。』

そんなこと、あとになって知ったらどう思う?

わたしだったら絶対にいや。


だからたくさん悩んで考えて、数年前、わたしはわたしのために”今は”離婚しない選択をした。

夫には伝えてないけど、数年前のある話し合いを最後に離婚のはなしは一切しなくなった。

このまま一緒にいればラクできることがあるから。

わたしはわたしにとってのメリットのために、今は離婚しない選択をした。


ただし1つだけ条件は出した。

今度お金のことでクビが回らなくなったら、即離婚。


そのタイムリミットが迫ってる。

最近まったくしてない債務整理の返済は、あと半年くらい放置すると残金を一括返済請求される。

(長くなるからこの仕組みの説明は割愛するね)

正直、残金はもうほとんどない。一括請求されても払えるくらいの金額だと思う。

でも、それだけ返してなかったっていう事実がもう…ね。


今さら『一緒に頑張って”依存症”と戦おう!』なんて微塵も思わない。

たとえ依存症が治ったとしても、一緒にいたいとは思わない。

そもそも、子供が高校生になるくらいには必ず絶対に離婚しようと思ってる。

だから、その頃に照準をあわせて準備しようと思ってた。

その準備を、急ぐことにした。


もう我慢しない。

じぶんの力で幸せになる。

もちろん、息子もわたしが幸せにする。

時間かかっちゃったけど、覚悟を決めました。